男性の「好き」には種類がある考察。~序章:ことの始まり~

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これまで、しつこくTinderについて書いてきましたが、

これから、ちょっとテーマ変えまして、

わたしから見た

男性の好きレイヤー

について書いていきたいと思います。

 

 

好きレイヤーってなんやねん

 

 

って思いますよね。

それは後々出てきます。

あと、Tinderの話も終わってなくて、

つながっていくかもって感じです。

 

 

今日は、その男性の好きレイヤーを感じた

始まりの出来事について書きたいと思います。

 

人が何かに気が付くのって

だいたい自分で実際に経験した時ですよね。

 

そしてそれは

失敗という形であることが多かったりする。

 

ということで、

わたしの恋愛失敗談が

ことの始まりでございます。

 

 

 

 

 

その昔。

それは長らく続いた江戸幕府が、黒船の襲来とともに終わりを迎え、

鎖国も解かれて久しく、

西欧舶来の文化が次々と入ってくるようになっていたその時代。

 

20代前半だった私は、一人の男性と出会いました。

 

 

彼は日本に住んでいるアメリカ人でした。

 

 

どこで出会ったかというと、

電車の中で。

ギャルの友人と帰りの電車に乗り、座って発車を待っていたら

二人の欧米人が乗ってきて、わたしたちの前に立ちました。

このビッグシティーTOKYOで

欧米人は珍しい存在でもありませんね。

もちろん気にせずわたしたちは話を続けていたんですが、

二人のうちわたしの前に立っていた方が

カバンからおもむろに取り出したんですね。

 

 

ルービックキューブを。

 

 

そしてね、

ものすごい速さでそれを6面揃えたんです。

 

 

わたしはね、耐えましたよ。

言いたいこといっぱいあったけど、耐えた。

やっぱり日の出る国の大和撫子としてはね、

本人を前にしてあーだこーだと口やかましく言うのは

いささか問題があるかなと。

 

でもね、耐えられなかったの、ギャルが。

 

 

「やべーーーーーwww」

 

 

新しい時代を生きている彼女から

やべーやべーと

あまりにも何度も聞こえてくるから。

文明開化の音かなって思った。

 

そうしたらね、彼もだまっちゃいられない。

彼は日本語がそこそこ話せるようで、

ちょいとやってみるかねと

ルービックキューブ手渡してくるよね。

 

そんなこんなでわたしたちは

彼らが下りる駅までしばしの異文化交流を交わしました。

 

 

そして彼は電車を降りるときに

なんと、わたしに連絡先をきいてきたんです。

 

 

これがちまたでうわさの

ナンパってやつね、たぶらかしね。

 

 

異国の情緒をまとった男性への好奇心と

乙女の貞操が危ないのではないかという警戒心との狭間で

うむむとしばし迷った末に

 

Yahoo!メールのアドレスを教えたよね。

 

不信感がみえみえ。

でもそれが狙いだったのです。

簡単に始まるとお思いでないぞと。

 

これでどーせメールしてくることもないだろー

と思っていたら

その晩、メールが来たんですね。Yahoo!メールに。

「今日は会えてよかった!これからもよろしく!」

 

 

 

それからわたしたちは

お互いのことを少しずつ話したり、

英語と日本語を教えあったり、という

ごく普通の内容で

1日に1~2通ずつメールをする日々を

1か月ぐらい続けました。

 

彼日本にいる欧米人あるあるの典型、

アニメが好きで日本にきたヲタクでした。

特に好きなのはエヴァンゲリオン

日本で英語の先生をして生計を立てながら

映像制作の仕事もしているようでした。

 

出会ってひと月ぐらいたった時に、

彼の誕生日がきたので、おめでとうメールを送ったら、

ついに

 

「コーヒーでもどう?」

 

というお誘いが!

エヴァのキャラクターで誰が好き?」

って聞かれたりする日々の中で

警戒心も徐々に解け始めていたころだったので

これも人生経験!ということで

会ってみることに。

 

 

でもやっぱりホテルに連れ込まれるのとか怖かったので、

ランチにしました。

 

 

駅で待ち合わせをして

一緒に沖縄料理を食べ、

さあ、どこに行くのかなと思っていたら

 

 

トイザらス

 

 

お、おう。

 

 

トイザらスをぶらぶらして

(厳密にはエヴァグッズを探して)

ブックオフで漫画を物色して

カフェでお茶という

なんともあれなコース。

 

あれ、付き合ってけっこうたつアニメ好きカップルの休日かな?

っていう

全然ホテルとか連れ込まれる空気じゃなかった。

どちらかというとアニメイトとかに連れ込まれそうだった。

 

 

まあなんだかんだ楽しかったんで良いんですがね。

 

 

そして駅の改札で別れ際に

「今日のは、デートだった?」

って聞かれたんですね。

 

 

は?

たしかにヲタ活みたいだったけど?

 

 

意味を捉えきれずききかえすと

 

 

「これから僕たちはロマンチックな関係になっていく可能性がある?」

と。

 

 

いや今の今までエヴァのどの回が好きみたいな話してたじゃーん。

急な展開だったもんですからね、

さーねー。わかんないなー。ほへーん。

とか適当にかわしてたら、彼はまっすぐと言ったのです。

それはそれはシンジ君がゲンドウに

「僕はエヴァンゲリオン初号機のパイロット、碇シンジです!」

って言った時みたいにまっすぐに。

 

 

「じゃあ僕が決める。今日のはデートだった。」

 

 

 

その後も何回かデートをしました。

(ヒーロー映画見に行ったりとかあれなコース)

そしてある日の帰り道、

晩御飯を一緒に食べてから駅までの道を歩いていたら、

ちょっと広めの公園が。

公園にはいり、

一緒にブランコに乗ったり草むらを歩いたり。

 

もちろんね、夜の公園を若い男女が一緒に歩く、なんて

何かあるだろうなってわたしにも予想はつきましたよ。

 

 

彼は草むらに座り込み、一緒に座ろうとわたしを誘います。

 

 

となりに座ると、彼はわたしの手を握りました。

うんうん、さて、告白してくるのかな?

と思っていたら急にね、

 

がばあっ

 

と彼が抱きついてきて。

急にアメリカンな一面出してきた。

 

 

 もうぎゅうぎゅうとハグしながら

「君のこと好きになるのはわかってたんだ」

みたいなことを言っている。

わたしが

「えーーー」「きゅうだなーーー」

みたいなことをぶつぶつとつぶやいて

抱きしめかえすさずにいると

彼は手をはなして

 

「ハグへたすぎ」

 

と困り顔。

そりゃそうだよ。しょうがないじゃん。

 

 

 

「あのね、わたし、

今まで男の人と付き合ったことないの。」 

 

 

 

そうなんです。

わたし、その当時、20代前半だったんですけど、

男性との交際経験がゼロだったんですね。

変わらぬモテなさは今も守り継がれてるわけですが。

信仰心のない聖女状態。わたしだけまだ鎖国真っ只中。

だからね、もちろん処女だったし、初チューもまだだったし、

ハグの仕方さえもよくわからなかったんです。

 

さあ、どう出る?と様子をうかがっていると

彼はおそるおそる聞きました。

 

 

 

 

「君はレズビアンってこと?」

 

 

 

 

ちげーーーよ!!!!!

「この歳で”男性”の経験がないってことは

”女性”の経験ならあるってことか!

っていうその発想なんなの!?

なんだこのペリー!

そんなんじゃ一生開国してもらえないよ!

 

 

ちがうちがうちがうちがうちがうと

首を横にぶんぶん振りまわすわたしをよそに

彼は嬉しそうに

 

「きっと君は僕を待ってたんだね」

 

と笑ったのでした。

そしてもう一度わたしをハグして

 

「好きになってもいい?」

 

もーーー。

まあ、でも好きって言ってくれてるし

なんかおもしろそうだから、いいか。

 

 

そしてわたしたちは最初のくちづけを交わしたのです。

 

 

 

 

こうして、栄華を極めていたわたしの江戸時代が終わりを迎え

国は開かれ

エヴァンゲリオン初号機に乗って

新しい時代がわたしにもやってきたのでした。